恋するgirl☆~永遠の愛~


(*凉side*)


俺はいつもより早く仕事を終え、署を出ることができた。


窓から外を見ると、やけに人が多い。


何でだ?


俺は部下の宮川に聞いた。


「おい。今日なんかあるのか?」


「やだなぁ~先輩!今日、花火大会ッスよ~。まっ、俺は残業ですけどね。」


俺は宮川の小言を無視し、出入り口へと向かった。


花火大会ねぇ。
帰って寝るかな…


が、ちょうど署を出る瞬間に私服の気合いの入ったアフター5仕様の婦警達に、運悪く捕まった。


「「矢吹さぁん!一緒に花火大会いきませんかぁ~?」」


ハァ…
俺は君らにも花火にも興味ない。


「悪い。今から約束あるから。」


「「えぇ~~~」」


諦めの悪い女たちの相手は疲れる。



ん?


ふと警察署の前のベンチを見ると、浴衣姿の彼女が座っていた。


どうしたんだ?


彼氏と花火大会じゃないのか?


俺は、しつこい婦警達を軽くあしらい、彼女のもとへ向かった。


声をかけるとぱっと顔を上げた彼女は、
浴衣姿にアップにした髪で、いつもより
大人な感じだった。


俺は軽く、視線を逸らした。


「どうした?」


俺はどうして、いつもこんなにぶっきらぼうにしか言えないんだ。


すると彼女は、


「ごめんなさいッ、突然来てしまって。
あの、実はお話ししたい事があって…」


緊張してる彼女を見ると、どうしようもないくらい撫でてやりたくなる。


「別に謝らないでいいから。この前、話聞くって言ったし。
あっ…ちょっと付いて来て。」


「あっ…はい。」


突然で驚きながら、慌てて俺のあとを付いて来る彼女。


俺は再び、警察署の中へ。


< 144 / 377 >

この作品をシェア

pagetop