恋するgirl☆~永遠の愛~


テルさんは、私にハーブティーを入れてくれた。


そしてふと、部屋を見渡した。


何だかすごく暖かい家だなぁ…。

そう言えば、私ってテルさんの家に来るの初めてだなぁ…。瞳がテルさんと一緒に住むようになってからも、遊びに気づらかったんだよね。


「ちなちゃん、初めてだね。うちにくるの。」


すごいな、テルさんは。思ってる事を何でも分かっちゃいそうだなぁ。


「はい。……あの、………その……」


話したい事はあるのに、なかなか口に出せない。


そんな私にテルさんは、ふっと笑いかけて、


「いいよ…。ゆっくり話してくれたら。何となくは、分かってるから。」


「え………」


「多分だけどね。ちなちゃんがタケに話しにくいような…今、ちなちゃんが抱えてる悩み…。…………あ、そうだ。」


そう言ってテルさんは、近くにある本棚から何かを持ってきた。

それを、嬉しそうに私に渡した。


「見て見て!俺と瞳の仲良しアルバム♪」


そのアルバムを広げると、


「わぁ。可愛い……。」


「でしょ②♪……ほら。こっちなんか俺のほっぺにチュッてしてんの♪」


「ははっ♪ホントだ。テルさんデレデレした顔してますね。」


そう。そこには、赤ちゃんの頃の瞳と、
小学生のテルさんが仲良く写ってる写真があった。


でも、2人の写真はその一枚。


「この後、俺養子に出たからさぁ。……でも、ほら。」


そう言ってページをめくると、そこには高校生の…今の瞳とテルさんが写った写真がたくさんに貼ってあった。


2人ともすごく幸せそうな表情してる。


2人は兄妹の時間が止まってたんだよね。だけど、またこうやって動きだして、これからたくさんの兄妹の時間を作っていくんだよね。




私も、タケさんとこれから新しい時間を刻んでいきたい。




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