「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
「何かあったのですか?」

 急に胸騒ぎがしはじめた。

 クロードとロランの雰囲気が、あまりにも深刻な感じがしたからである。

「王都で反乱が起こったんだ」
「ええっ?」
「ぼくが王都を発ったときにはまだでしたが、おそらくいまごろは民衆も蜂起しているはずです。正確には、オデール国の諜報員たちの仕業です。民衆の蜂起に続き、オデール国軍が侵攻してあっという間に王都を占領するはずです。その、妃殿下。申し上げにくいのですが、あなたの姉君は行方不明に……」
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