「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 まあ、どんな作家も実際に刺されたり突かれたりして確かめているわけじゃないわよね。
 こんなご時世だから、もしかしたらそういう経験をした作家もいるかもしれないけれど。

 人によって感じ方も違うでしょうし。

 それにしても、思いっきりナイフで体を刺されてまったく感じないってことある?

 それとも、わたしって痛みとか感じない系?

 そんなことないわよね?うん。擦りむいたり切ったりなんてしょっちゅうだけど、ちゃんと痛いって感じるし。

 そのとき、だれかに肩を抱かれたような感覚があった。

 恐る恐る瞼を開けてみた。
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