「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
「リンッ」

 ドサッと音がした瞬間に息が止まりそうなほどの衝撃が背中に走った。

「お兄様?」

 だけど、それもまだマシだったに違いない。

 お兄様の右腕がわたしの首から腰にかけて守ってくれていたから。

 彼の右腕が、わたしの体重プラス落下による衝撃からわたしの背中をカバーしてくれていたのである。

「お兄様っ」

 慌ててどいた。
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