「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
「あの日、覚悟をしたつもりだった。皆が寝静まってから、両親を殺そうとして部屋の前に立っていたところを、おまえに見つかった。驚いて反射的におまえを斬り、途端に怖気づいてしまった。覚悟、というよりかは度胸がなかったのだな。だが、それも次のときには克服していたよ。愚かな両親を、毒殺という手段で殺したのだから。まぁ、斬殺でも躊躇なく出来たんだろうけどね。そうすると、あとが面倒だ。それよりも、毒殺の方が自殺に見せかけることが出来る。当然、表向きは不慮の事故か病と公表されるだろうけど」