「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
「フェンリルだ」
「はい?」
「フェンリルが山を飛び越えるのを数えるんだ」
「はいいい?」
「フェンリルが一頭、フェンリルが二頭。というようにな。すると、あら不思議。眠くなる。これは、オレール国に伝わる安眠方法の一つだ」
「お兄様、マジなの?」
「マジにきまっているだろう?嘘をついてどうする」
「違うわ。そういう意味のマジじゃないから」

 お兄様ってこういうキャラだった?

 彼のボケっぷりに感心する反面、ボケは似合わないとも思う。

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