「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 案の定、しばらくするとクロードの息が上がってきた。長剣をふりかぶる勢いもスピードも落ちてしまっている。

 だけど、クロードは必死に長剣を振りまわし続けている。

 戦っている二人越しに、ロランに視線を送ってみた。

 わたしの視線を感じたのか、彼もこちらへ視線を向けた。

『どうにかならないの?』

 口の形だけで尋ねてから、ロランも大ケガを負っていることを思い出した。

 ロランはわたしから二人の戦いを、それからまたわたしへと視線を戻した。
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