「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 シュエットは、ご主人であるお兄様を必死に守ろうとしたのよ。役に立とうとしたのよ。

 一応、彼は敵よね?敵だけど、その気持ちはよーくわかるわ。

「だって、だって、(あるじ)様が危なかったから……」
「なにこの子?めっちゃくちゃ可愛いじゃない」

 思わず叫んでしまった。

 声が可愛すぎる。変声期前のソプラノボイス。それに、イジイジといじけている様子もキュンキュンくる。

 ズボンの後ろポケットに入れてお持ちかえりしたい……。

 ちょっと、なにかんがえているの、わたし?
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