「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 気遣い抜群のロランが間に入ってくれた。

 正直、彼がいてくれてよかった。

「ほら、馬たちも笑っています」

 ロランが彼とクロードの馬を指さした。

「ブルルルル」
「ブルルルル」

 二頭の馬は、同時に唇を上げ歯をむきだしにして笑った。

 すこしだけ落ち着けたかしら。
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