「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 さすがにキレそうになった。

 ダメダメ。ここはガマンガマン。

 頭の中で、眼前のあいつをぶっ飛ばしてみた。

 ちょっとだけスッキリ。

「ご主人様、かしこまりました」

 侍女っぽく深々と頭を下げ、それから彼の顔を見ることもなく書斎を出た。
< 36 / 310 >

この作品をシェア

pagetop