「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 こんなイヤな奴と同じ屋根の下にいるってことじたい、勘弁してもらいたいって感じだわ。

 いますぐ書斎に戻り、あいつに「いますぐ出て行くわ。さようなら」って叩きつけて出て行こうかしら。

 いいえ。ちょっと待って。

 それは逃げることになるわね。わたしだってカッときたとはいえ、あいつの挑戦にのったようなものだし。

 そうか。そうよね。だったら、目に物見せてやる。
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