「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました

活動開始

「ハハハッ!おっと、失礼いたしました。妃殿下、将軍閣下のことは、そうですな。女性にはそんなものです。ですから、お気になさる必要はありません」

 調理兵長は、やわらかい笑みとともに慰めてくれた。

 彼のテノールの声は、やさしくて気持ちを落ち着かせてくれる。

「ちょうどよかった。妃殿下のお好みをきかせに、だれかを行かせようとしていたところです。妃殿下、何かご要望があるのではありませんか?」

 尋ねられて、思わずロランと顔を見合わせてしまった。
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