「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 調理兵長。おべんちゃらにしても、ムリがありすぎるわ。

 お姉様にくらべたら、わたしなんて同じオリヴィエ公爵家の血を受け継いでいるとは信じがたいほどの器量なのに。

 ああ、そうね。ここにはまったく女っけがない。

 だったら、女性はどんなダメダメな容姿でもまともに見えるのかもしれないわよね。

 そう結論付けておいた。

 調理兵たちとも自己紹介をしあい、さっそく調理兵長の指南を受けることにした。

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