「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
「お下がり令嬢」とはいえ感情だってあるし、矜持だってあるの。

 すべてを否定され、憎まれ、蔑まれ、存在自体を消され、そんな人生にはもう飽き飽きだわ。

 腹をくくった。

 不思議とすっきりした。

 たぶん、こういうことを自暴自棄っていうのね。

 息を普通に戻し、それから歩を進めた。

 夫であるはずの将軍と対決する為に……。
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