「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました

あるお茶会にて

「ああああああああああっ!」

 ある光景が頭の中にパアッと閃いた。まさしく、閃いた。

「な、なに?」

 突然、わたしが叫んだものだから、彼はびびっている。

 顔を上げ、美貌に驚きの表情を浮かべて。

 間違いないわ。この子……。

「あのときのムカつくガキだわ」

 勝手に口から飛び出していた。

「なんだって……?」

 彼もわたしを上から下まで見直している。
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