「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 おたがいをジッと見つめ合っているのは、子どもの頃の面影を探しているのである。

 とはいえ、わたしはすでに彼に面影(それ)を見出しているけれど。

 面影が残っている。どうして思い出せなかったのかしら。

 というよりかは、あんな昔のことを思い出せるわけもないわよね。

「ああああああああああっ!」

 突然、彼が叫んだ。

 どうやら、彼も思い出したらしい。
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