「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
「ったく、くだらなさすぎだよな」
「そうですね」
「おとなしくして耐え忍ぶってのがつらくなってくる」
「もう少し大きくなれば、状況はかわるでしょうか」
「ムリだろうな。だが、おまえはここから出て軍の幼年学校に入れ」
「兄上はぼくを置いていけないから、軍の幼年学校への入学を諦めたのです。ぼくも兄上を置いていけません」
「バカなことを言うな。ここにいてはダメだ。おれのことは心配いらない。このまま臆病で陰気なふりをし、目立たないようにするからな」
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