「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 なんだか、ワケありなわけ?

 どんな子たちなんだろう。

 さらに身を乗りだした瞬間、手がすべって枝葉を揺すってしまった。

 当然、「ガサッ」という大きな音とともに、何枚、何十枚という枝葉がヒラヒラと落ちて行く。

「だれだっ」

 さらに当然だけど、バレるにきまっているわよね。

 二人とも弾かれたように立ち上がり、上を見上げた。

 二人は、枝葉を透視でもしてやろうとでもいうように目を細めて必死に見ている。
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