あやかし学校
☆☆☆
「イケメンって得だよなぁ」
ふたりも訪れたことのある職員室を案内したところで、思わず本音がこぼれた。
女子たちがあんなにあっさり引き下がったのは銀太から溢れ出す余裕感というか、人柄というか、やっぱり顔、のおかげなんだろうか。
「次は音楽室を見てみたいな!」
金子の提案に一瞬ギクリとしてしまう。
音楽室は僕も週3回ほど、授業外で訪れる場所だった。
音楽室へ行くときだけは、時間が遅くなっても気にならない。
というか、絡みついてくる幽霊の存在を忘れているときもあるくらいだ。
「わかった。行こうか」
ふたりの前を歩き出す。
歩きながらも廊下には生徒や先生以外のものがウヨウヨして、ともすればつい目が合ってしまいそうになるので要注意だ。
特に、音楽室がある部室棟へ向かうために通る渡り廊下は幽霊のたまり場になっている。
渡り廊下の居心地がいいのか、それとも幽霊にとっても通路になっているのかわからないが、とにかく、いる。
「外から回って行こうか」
渡り廊下を使うのが一番はやいのだけれど、僕はいつも一度外へ出てから部室棟へ向かう。
「イケメンって得だよなぁ」
ふたりも訪れたことのある職員室を案内したところで、思わず本音がこぼれた。
女子たちがあんなにあっさり引き下がったのは銀太から溢れ出す余裕感というか、人柄というか、やっぱり顔、のおかげなんだろうか。
「次は音楽室を見てみたいな!」
金子の提案に一瞬ギクリとしてしまう。
音楽室は僕も週3回ほど、授業外で訪れる場所だった。
音楽室へ行くときだけは、時間が遅くなっても気にならない。
というか、絡みついてくる幽霊の存在を忘れているときもあるくらいだ。
「わかった。行こうか」
ふたりの前を歩き出す。
歩きながらも廊下には生徒や先生以外のものがウヨウヨして、ともすればつい目が合ってしまいそうになるので要注意だ。
特に、音楽室がある部室棟へ向かうために通る渡り廊下は幽霊のたまり場になっている。
渡り廊下の居心地がいいのか、それとも幽霊にとっても通路になっているのかわからないが、とにかく、いる。
「外から回って行こうか」
渡り廊下を使うのが一番はやいのだけれど、僕はいつも一度外へ出てから部室棟へ向かう。