あやかし学校
僕は逃げるように音楽室を後にしようとする。


しかし、ふたりは興味津々に教室内を覗き込んで動こうとしない。


「どうしたんだよ。早く行こう」


これ以上ここにいたら、また今朝みたいなことになってしまう。


絡みついていた幽霊が離れている間に、早く学校から出たかった。


「へぇ、なるほど」


銀太がそう呟いてニヤリと笑ったことに僕は気が付かなかったのだった。
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