あやかし学校
銀太は説明しながらストラップの大きさに戻ったひょうたんをカバンにつけた。


「そ、そのひょうたんは?」


「これか? これは怪異の名前を呼ぶとそのものを吸い込むことができるひょうたんだ。便利な道具だろ?」


自慢気に説明されてもさっぱりわからない。


けれどとにかくこのふたりは僕を助けてくれたらしい。


「と、とにかくありがとう。助かったよ」


僕は早口にそう言うと自分のカバンをひっつかんで音楽室から逃げ出したのだった。
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