あやかし学校
もっと大きく。


これだけの雪があればきっと僕よりも大きな雪だるまを作ることができるぞ!


そしたらお母さんに写真を撮ってもらって、学校で自慢するんだ!


意気込んで雪玉を転がしていたとき、どこからともなく音が聞こえてきた。


最初はなんの音がわからなかったけれど、その音に近づいてみるとすぐにわかった。


地面の雪が崩れて擦れあっていたのだ。


でもどうして?


地面に降り積もった雪はまるで、下から押されているように動いている。


それを見た瞬間、屋根から雪が落下した話を思い出して息を飲んだ。


見上げてみるとそこには大きな木の枝がある。


まさか、あそこの枝から雪が落ちてきて、誰かが埋もれたんじゃあ……?

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