あやかし学校
「そんな暗い顔してたら不幸になるよ?」


ズバリと怖いことを言って呆れ顔をする佳苗。


「ね、本当にイジメとかじゃないんだよね?」


「そんなのじゃないって」


佳苗は本気で僕のことを心配してくれているのだ。


そんな佳苗に本当のことを説明できないのはもどかしい。


だけど、この体質のことを説明することで、それこそ友達をなくしてしまうかもしれないんだ。


「そっか。なにかあったら相談してよね?」


「わかってる」


心苦しさを抱えたまま、僕は頷いたのだった。

< 41 / 134 >

この作品をシェア

pagetop