あやかし学校
☆☆☆

ふたごとまともに会話ができたのは、昼休憩に入ってからだった。


ふたごが来てからは3人で机をひっつけて食べることが当たり前になってしまった。


「ふたりともその、僕と同じで霊感があるんだろう?」


できるだけ他の生徒に聞こえないよう、小声で質問をする。


するとふたりともなんでもないような様子で頷いた。


「もちろん」


銀太は当然だというように胸を張っている。


僕みたいに気味悪がられて口止めされたりはしなかったんだろうなと、想像がついた。


そのへんに少し嫉妬しながらもふたりを見つめる。


「でも、幽霊たちはふたりには付きまとわないよな」


今日も僕は校門を抜けてすぐに幽霊たちが寄ってきた。


でもふたりにはそれがなさそうなのだ。


「それは、どうしてだろうね」


金子が素知らぬ顔をして首をかしげる。


銀太も同じような顔で「わからないなぁ」と返す。


完全にはぐらかされているようで、少し苛立った。
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