あやかし学校
☆☆☆

その相談をもちかけられたのは昼ごはんを食べ終わって休憩していたときのことだった。


「浩司、ちょっといいか?」


教室のドアかあら僕を手招きしたのは小学校が同じだった祐太郎だった。


祐太郎と僕は仲良しで、クラスが違う今でも休日になると一緒に遊びに出かけることがおおかった。


そんな祐太郎が暗い顔をして話があるというので、僕たちは空き教室へと移動してきていた。


普段使われず物置の代わりになっている教室は埃っぽくて、窓を開けてロッカーの上に座った。


「話って?」


美術部に入部している祐太郎が近くにいるとなんとなく絵の具の匂いがただよってくる。


手とか髪の毛とかに染み付いてしまっているんだろう。


「それが、信じてもらえないかもしれないんだけどさ……」


青白い顔をしてうつむき、もごもごと口の中で言葉を発する。


相当言いにくいことなのだろう。


僕は質問するのをやめて辛抱強く次の言葉を待った。


「浩司はさ、幽霊とか信じる?」


突然の質問に目を見開き、動きを止めてしまった。


その態度に祐太郎はなにか勘違いしたようで悲しげな表情を浮かべる。
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