あやかし学校
美術室
放課後の美術室に来るのは初めての経験だった。
週2日ある美術授業で来ることはあったけれど、放課後来るとまた違った雰囲気がする。
「これが俺の絵」
そう言ってカンバスにかかっている白い布をとると、石膏像の絵が出てきた。
「へぇ、うまいじゃん!」
絵が好きなことは知っていたけれど、その腕前は想像以上だった。
しっかりと陰影がつけられた男性の石膏像は今にもまばたきをしそうなリアリティがある。
ひとつひとつの行程を丁寧に進めてきたのだろうなということが、素人も僕でもわかった。
これじゃ人よりも時間がかかって当然だと納得もできた。
祐太郎はさっそく石膏層を教室中央の机の上に起き、続きを描く準備を始めた。
その目は生き生きとしていて本当に絵を描くことが好きなのだと、伝わってくる。
その間に僕は美術部員たちが描いた絵を見学させてもらっていた。
教室後方に立てかけられている絵はどれも見事で、乾きかけの絵の具の匂いがした。
「そこにあるのが問題の絵だよ」
準備が整った祐太郎がいつの間にか後ろに立っていた。
週2日ある美術授業で来ることはあったけれど、放課後来るとまた違った雰囲気がする。
「これが俺の絵」
そう言ってカンバスにかかっている白い布をとると、石膏像の絵が出てきた。
「へぇ、うまいじゃん!」
絵が好きなことは知っていたけれど、その腕前は想像以上だった。
しっかりと陰影がつけられた男性の石膏像は今にもまばたきをしそうなリアリティがある。
ひとつひとつの行程を丁寧に進めてきたのだろうなということが、素人も僕でもわかった。
これじゃ人よりも時間がかかって当然だと納得もできた。
祐太郎はさっそく石膏層を教室中央の机の上に起き、続きを描く準備を始めた。
その目は生き生きとしていて本当に絵を描くことが好きなのだと、伝わってくる。
その間に僕は美術部員たちが描いた絵を見学させてもらっていた。
教室後方に立てかけられている絵はどれも見事で、乾きかけの絵の具の匂いがした。
「そこにあるのが問題の絵だよ」
準備が整った祐太郎がいつの間にか後ろに立っていた。