あやかし学校
調理室
「北海道のおじいちゃんとおばあちゃんは元気?」
朝食を取りながら僕は何気なく母親にそう質問をした。
僕の右隣でお味噌汁を飲んでいた母親が顔をあげて、珍しそうな表情をこちらへ向ける。
「えぇ、とっても元気よ。急にどうしたの?」
「しばらく会ってないから、気になっただけ」
ここ数年は社会的な理由で旅行を控えているので、僕は単調に答えた。
でも、祖父母が元気でいるならどうしてあんな夢を見るようになったんだろう?
2日立て続けに、しかも昨日の続きを見たということでやけに気になっていた。
それでいて夢の内容はボヤけていて、うまく思い出すことができないままだ。
「そう。落ち着いたらまた行きましょうね」
「うん」
祖父母とは夏休みとお正月にビデオ通話をしている。
顔を見てはいるものの、やはりそれだけでは会ったという気にはなれない。
祖父母の年寄り特有の匂いとか、古くて大きな家のきしみとか、そういうものが懐かしくなってくる。
少し切ない気分になってきたとき、「そろそろ時間じゃないの?」と言われて我に返った。
登校時間が迫ってきていることに気が付き、慌ててご飯をかきこんだのだった。
朝食を取りながら僕は何気なく母親にそう質問をした。
僕の右隣でお味噌汁を飲んでいた母親が顔をあげて、珍しそうな表情をこちらへ向ける。
「えぇ、とっても元気よ。急にどうしたの?」
「しばらく会ってないから、気になっただけ」
ここ数年は社会的な理由で旅行を控えているので、僕は単調に答えた。
でも、祖父母が元気でいるならどうしてあんな夢を見るようになったんだろう?
2日立て続けに、しかも昨日の続きを見たということでやけに気になっていた。
それでいて夢の内容はボヤけていて、うまく思い出すことができないままだ。
「そう。落ち着いたらまた行きましょうね」
「うん」
祖父母とは夏休みとお正月にビデオ通話をしている。
顔を見てはいるものの、やはりそれだけでは会ったという気にはなれない。
祖父母の年寄り特有の匂いとか、古くて大きな家のきしみとか、そういうものが懐かしくなってくる。
少し切ない気分になってきたとき、「そろそろ時間じゃないの?」と言われて我に返った。
登校時間が迫ってきていることに気が付き、慌ててご飯をかきこんだのだった。