あやかし学校
「ほ、本当か?」


「本当だよ。ちょっと、詳しい説明はできないけど」


説明したところできっと信じてもらえないだろう。


ああいうものは、実際に目撃した人じゃないの信じてもらえない。


「わかったよ」


祐太郎は首をかしげながらも僕の話を信じてくれたようで、3組の教室内へ入っていく。


恐る恐るといった様子で双子に話かけ、次の瞬間にはもう笑顔になっていた。


「祐太郎くんは美術部なんだね! それじゃ怖かったでしょう?」


「そ、そうなんだ」


金子に微笑まれて祐太郎は耳まで真っ赤になっている。


「もう大丈夫だ。怪異は起きない」


「君たちのおかげなんだよね? ありがとう」


お礼を言われた銀太もまんざらじゃない様子だ。


3人はすぐに打ち解けて会話を弾ませている。


その光景に僕はホッと胸をなでおろしたのだった。

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