あやかし学校
廊下には逃げ出してきた生徒たちで溢れていたけれど、教室から出たからって安全が確保できるわけじゃない。
僕はすぐに家庭科室から離れるように伝えた。
あの包丁たちが廊下に出てこないとも限らないのだ。
それから女子生徒と保健室に連れていき、また家庭科室へと走って戻った。
廊下側の窓から中の様子を確認してみると、誰もいない教室内を3本の包丁が縦横無尽に飛び回っている。
これは間違いなく怪異だ。
以前集団下校があったときに佳苗から聞いた話が蘇る。
『昨日1年生の子が襲われたらしい』
『それも学校内で』
『誰もいなかったんだって。ただ、包丁だけが飛んできたんだって』
思えば僕はあの時からこの家庭科室で起こる怪異のことを知っていたのだ。
それなのに今まで忘れてなにもしてこなかった。
そのせいで、みんなが……。
女子生徒の腕から流れ出る血を思い出すと胸が痛む。
僕はすぐに家庭科室から離れるように伝えた。
あの包丁たちが廊下に出てこないとも限らないのだ。
それから女子生徒と保健室に連れていき、また家庭科室へと走って戻った。
廊下側の窓から中の様子を確認してみると、誰もいない教室内を3本の包丁が縦横無尽に飛び回っている。
これは間違いなく怪異だ。
以前集団下校があったときに佳苗から聞いた話が蘇る。
『昨日1年生の子が襲われたらしい』
『それも学校内で』
『誰もいなかったんだって。ただ、包丁だけが飛んできたんだって』
思えば僕はあの時からこの家庭科室で起こる怪異のことを知っていたのだ。
それなのに今まで忘れてなにもしてこなかった。
そのせいで、みんなが……。
女子生徒の腕から流れ出る血を思い出すと胸が痛む。