あやかし学校
「例えば友達が仮面をかぶってたとしたらどうする?」


突然の質問に佳苗はあまばたきをする。


「仮面? パーティーにでも参加するの?」


「そうじゃなくてさ。本性を全然見せてくれてなかったらってこと」


「あぁ、そっちか。う~ん、悲しいけど、相手にもなにか事情があるんじゃないかなって考える」


事情か。


確かにあのふたりには大きな事情がありそうだ。


なにせ凶悪な妖怪なのだから。


「仮面の下の顔がめちゃくちゃ悪いヤツだったら?」


「なに? 友達が犯罪者かなにかだったの?」


「そうじゃないけど、否定しきれないな」


本の中ではあのひょうたんには人間を閉じ込めることもできると書かれていた。


だから、金子と銀太がきらいだと思った人間をひょうたんに閉じ込めることだってできるはずだ。


そしてひょうたんに入ってしまったら最後、ドロドロに溶けて消えてしまう。
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