あやかし学校
一瞬自分の体がドロドロに溶かされてしまう場面を想像して身震いをした。


「なにそれ。それなら警察に行かなきゃ」


佳苗の声が真剣なものに代わる。


だけど僕は左右に首を振った。


警察がまともに話を聞いてくれるとは思えない。


「それができない相手なんだよ」


「なにそれ」


さっきと同じ言葉を言って難しそうに黙り込んでしまった。


転校生が妖怪だったんだ。


なんてとてもじゃないけれど言えない。


「とにかく気をつけるよ」


僕はそう呟いたのだった。
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