【短編】トモウタ。
そういって、祐輔はポケットからハンカチをとりだした。

「誰かの為に泣けるってところ」

思い出した。

そういえば、祐輔が親から殴られて怪我するたびに、俺は泣いてた気がする。

いつも励ましの言葉がでなくて、俺たちは好きな歌を歌ってた。


祐輔の顔に、今は殴られている様子もない。


祐輔の子どもが、じっと俺の顔を見つめて心配そうな表情をした。

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