曖昧な関係のまま生涯告白などすることのない恋心
付き合うきっかけ
亮輔さんとは、高校の時からの親友の由美に紹介されて付き合うようになった。
由美の職場の先輩だった亮輔さん。
「真面目だし、仕事も出来るし、彼女もいないって言ってた。見た目も良いし、超優良物件だよ。そうそう、おまけに二男だって」
「でも……。それならもっと素敵な人を紹介してあげたら良いのに……」
「あの真面目さに釣り合うのは、冴子くらいだと思ったの」
付き合い始めて一年半。
二人で食事にも行くし、映画も観に行く。ドライブだって何度も色んな所に連れて行ってくれた。
でも……。
本当に付き合ってるって言えるのかな?
私達には、何もなくて……。
一年半……。
だんだん不安になってきた。
由美と会う約束をして話を聞いてもらおうと決めた。
「何で個室カラオケなの?」
「他の人に聞かれたくないから」
「なになに? そんな深刻な話なの?」
「うん。まあ……」
「亮輔先輩と何かあったの?」
「それならまだ良いんだけど……」
「何? 誰にも聞かれないから、ハッキリ言いなさいよ」
「私と亮輔さんは本当に付き合ってるのかな?」
「はっ? 何? どういう事?」
「…………」
「もしかして……。まだ手を出されてないとか?」
「……。うん」
「えーっ? 一年半だよね。先輩は天然記念物か?」
「そんな言い方しないでよ……」
「冴子みたいな子には信じられないだろうけど、紹介したその日にホテルなんて男も世の中にはたくさんいるんだよ」
「止めてよ。そんなのただの遊び相手を紹介してもらったってだけなんでしょう? 軽い男なんてお断りよ」
「まあ、真面目なのは確かだけど……。マジか……」
「無理に付き合ってくれてるのかな?」
「そんな事ないよ。冴子。自信を持ちなよ。大丈夫。先輩は真剣に考えてくれてるんだと思うよ」
由美に相談して私は、もう少し待ってみようと決めた。
決して今の二人の距離感が嫌な訳でもない。
それだけ真面目に考えてくれているのなら、むしろ安心なんじゃないかと思うようにした。
それから半年が経って亮輔さんにプロポーズされた。
由美の職場の先輩だった亮輔さん。
「真面目だし、仕事も出来るし、彼女もいないって言ってた。見た目も良いし、超優良物件だよ。そうそう、おまけに二男だって」
「でも……。それならもっと素敵な人を紹介してあげたら良いのに……」
「あの真面目さに釣り合うのは、冴子くらいだと思ったの」
付き合い始めて一年半。
二人で食事にも行くし、映画も観に行く。ドライブだって何度も色んな所に連れて行ってくれた。
でも……。
本当に付き合ってるって言えるのかな?
私達には、何もなくて……。
一年半……。
だんだん不安になってきた。
由美と会う約束をして話を聞いてもらおうと決めた。
「何で個室カラオケなの?」
「他の人に聞かれたくないから」
「なになに? そんな深刻な話なの?」
「うん。まあ……」
「亮輔先輩と何かあったの?」
「それならまだ良いんだけど……」
「何? 誰にも聞かれないから、ハッキリ言いなさいよ」
「私と亮輔さんは本当に付き合ってるのかな?」
「はっ? 何? どういう事?」
「…………」
「もしかして……。まだ手を出されてないとか?」
「……。うん」
「えーっ? 一年半だよね。先輩は天然記念物か?」
「そんな言い方しないでよ……」
「冴子みたいな子には信じられないだろうけど、紹介したその日にホテルなんて男も世の中にはたくさんいるんだよ」
「止めてよ。そんなのただの遊び相手を紹介してもらったってだけなんでしょう? 軽い男なんてお断りよ」
「まあ、真面目なのは確かだけど……。マジか……」
「無理に付き合ってくれてるのかな?」
「そんな事ないよ。冴子。自信を持ちなよ。大丈夫。先輩は真剣に考えてくれてるんだと思うよ」
由美に相談して私は、もう少し待ってみようと決めた。
決して今の二人の距離感が嫌な訳でもない。
それだけ真面目に考えてくれているのなら、むしろ安心なんじゃないかと思うようにした。
それから半年が経って亮輔さんにプロポーズされた。