王子様の溺愛は、とことん甘い【ハロウィンSS】
ますますどういうことかわからなくなってきたら、羽柴先輩はもう片方の手に持っていた大きな紙袋を私に差し出してきた。
「これ着て生徒会室に行けば、なんとかなる」
「わ…っ、結構重たいんですけど…」
受け取った紙袋は、私が持つには少し重くて手が痛くなりそう。
「じゃ、そーゆーことだから頑張って。あとは任せたよ。僕はもう帰る」
「は、はい…お、お疲れ様でした」
ペコッと頭を下げると、羽柴先輩は何か思い出したのか「あ」と振り返る。
「生徒会室入る時に「ガオー」って言ってね。これ、忘れないよーに」