王子様の溺愛は、とことん甘い【ハロウィンSS】
0%となっていて、それに気がついたのは柚月に閉じ込められた数秒後のこと。
今世紀最大の失敗としか言いようがない。
「…はぁ、どうしよう」
────コンコン
意識せずとも出てくる溜息にうんざりしていると、そんな音が聞こえて立ち上がる。
誰だ?
…いや、誰でもいい。
早くここから出してさえくれれば、あとはなんとかなる。
「ありがとうござ……」
ここに来てくれた誰かに感謝して、早速芙羽梨を探しに行こうと足を動かした時。
これは夢かと疑いたくなるような光景が目に映った。