王子様の溺愛は、とことん甘い【ハロウィンSS】

ここが学校であるということだけが救いだ。



なけなしの理性で、抱きしめるだけに留めておける。



おそらくオオカミの仮装…ということだろう。



でも、この芙羽梨は殺人級に破壊力がありすぎて、今にもどうにかなってしまいそう。



「可愛すぎるんだけど」



「っ…可愛い、ですか…?」



やはり恥ずかしいのか、顔を真っ赤にして僕を見上げる芙羽梨は、自然と上目遣いになっていて。



「っ…ねぇ、ほんとにだめ。芙羽梨がオオカミとか、ギャップすぎる。可愛すぎておかしくなりそう」



「…っ!!」

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