素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
 ちょっと気に入らない様子のゴトフリーに笑ってしまう。どうしてもアリスが少しでも、他の男の人に関わると思うと嫌な気持ちになってしまうらしい。その可愛い嫉妬には答えずにアリスは先に付いている球体をそっと舐めた。ちいさな切れ目があって涙をこぼすように何かの液体が垂れている。

(味がするような……しないような……不思議な味……)

 学生時代の素晴らしい成績からも察せられるように、生来研究熱心で仕事が丁寧なアリスは丹念にその大きなものを舐め上げる。高級な生地のようなさらさらとした手触りがなんとも気持ちよかった。硬いのに柔らかいような、そんな未知の物体。寝かされているゴトフリーは真っ赤な顔を上げてそんな様子をじっと見ている。大きく口を開けて先を吸い上げるようにすると、彼は息を吐いて絶えず与えられる快感に必死に耐えているようだ。

「アリス……ダメだ。かわいい君にそんな事をされていると、本当にすぐに出る」

 上半身を起こすと壮絶な色気を感じさせるような顔で、初めての感触を楽しんでいるアリスを制するように声を出した。

「出して良いよ」

「ダメだよ……美味しくないらしいよ」
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