素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
「でも……今度からは絶対にブレンダンとか……あいつは特になんだけど、俺以外の男とそういう話をしたらダメだよ。わかった?」

「もう、ブレンダンさんはモテモテだしいくらでも女の人が入れ食いなんだから、私の言ったことなんて、絶対気にしてないよ」

 ふふっと笑いながら無邪気に自分に抱きついたアリスに、ゴトフリーはやっぱりなんとも言えない顔をした。

「あのね、これはあんまり言いたくないんだけど、アリスって騎士連中の間で有名だったんだよ」

 その言葉に首を傾げて見上げるアリスに言い聞かせるようにゴトフリーは話し出した。

「経費窓口にかわいい担当の子がいるけど、どうやら男嫌いらしいし、いくら誘ってもはぐらかされるって。だから、すごく心配なんだ。最近俺と付き合いはじめたから、男嫌いじゃなかったらしいぞっていう話になってるし……実は竜騎士の同僚にもアリスの事を狙ってたやつも居たから、最初に牽制したんだ」

 その話に呆気に取られて自分を見上げるアリスの唇にキスを落として、言葉を続けた。
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