素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
(わかっていたけど、本当に綺麗な字。ゴトフリーが私の彼氏なの今も信じられない)
じっとその文字を見て嬉しそうな顔をするアリスにくすっと笑いつつ、その名前の下にもうひとつの名前を書いた。
「……近い将来はこうなるだろうからね」
その優しそうな顔で悪戯っぽく微笑んだ。それを見て胸がいっぱいになってしまう。もちろんそうなりたいなって何度も何度も心で思ったけれど、こうやって彼本人にそう言って貰えると、嬉しくて涙が出そうになってしまう。
「アリス・マーシュ? ……ゴトフリー、ありがとう。宝物にするね」
「宝物? 俺の字でアリスの名前が書いてあるだけだよ?」
そう言ってちょっと涙目のアリスの頬に、周囲に気づかれないように素早くキスをしてくれた。その彼に微笑んでから手に持った一枚の紙をじっと見る。こんな風に宝物がたくさん増えていって、名前も変わるような未来が来るかもしれないなんて、あの時に振り絞るように勇気を出して彼に告白出来るまで思ったこともなかった。
ゴトフリーと偶然会えたあの夜を、今も神様に感謝する。もちろん恋愛に慣れている人ならもっとスマートで上手い付き合い方も出来ただろうけど、今こうして優しい時間を二人で過ごすことが出来るのなら、葛藤した過去も何もかも全部無駄じゃなかったとそう思えるのだ。
じっとその文字を見て嬉しそうな顔をするアリスにくすっと笑いつつ、その名前の下にもうひとつの名前を書いた。
「……近い将来はこうなるだろうからね」
その優しそうな顔で悪戯っぽく微笑んだ。それを見て胸がいっぱいになってしまう。もちろんそうなりたいなって何度も何度も心で思ったけれど、こうやって彼本人にそう言って貰えると、嬉しくて涙が出そうになってしまう。
「アリス・マーシュ? ……ゴトフリー、ありがとう。宝物にするね」
「宝物? 俺の字でアリスの名前が書いてあるだけだよ?」
そう言ってちょっと涙目のアリスの頬に、周囲に気づかれないように素早くキスをしてくれた。その彼に微笑んでから手に持った一枚の紙をじっと見る。こんな風に宝物がたくさん増えていって、名前も変わるような未来が来るかもしれないなんて、あの時に振り絞るように勇気を出して彼に告白出来るまで思ったこともなかった。
ゴトフリーと偶然会えたあの夜を、今も神様に感謝する。もちろん恋愛に慣れている人ならもっとスマートで上手い付き合い方も出来ただろうけど、今こうして優しい時間を二人で過ごすことが出来るのなら、葛藤した過去も何もかも全部無駄じゃなかったとそう思えるのだ。