素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
「あ? 一人でいきがりやがって、こっちは五人も居るんだ、お前なんかすぐに……」
無言で近づき、その後の言葉を紡ぐ前にアリスの腕を掴んでいたその男の顎を蹴りあげると、最初からそうなると決められていたことのように、近くに居たにやにやと下卑た笑いを浮かべていた男たちを順番に流れるような動きで地に伏させた。
そしてあまりの出来事に呆気に取られたままのアリスの腕を掴むと、さっと走り出した。慌ててそれに続いて足を早める。
「……えっ? ゴトフリー?」
「ごめん、アリス。俺は一応戦闘職だから、よっぽどのことじゃないと一般人に手を出したらダメなんだ。これは完全に向こうが悪いんだけど、見つかったら事情聴取とかに時間かかるから」
先程の状況に至った経緯を怒るでもなく、無理のない速度で走りながら、悪戯を見つかった子供のような顔で笑いかける彼はこの世界でたった一人だけ居るアリスだけの竜騎士だ。
そのことが本当に嬉しくて、ときめく鼓動を抑えられなかった。
無言で近づき、その後の言葉を紡ぐ前にアリスの腕を掴んでいたその男の顎を蹴りあげると、最初からそうなると決められていたことのように、近くに居たにやにやと下卑た笑いを浮かべていた男たちを順番に流れるような動きで地に伏させた。
そしてあまりの出来事に呆気に取られたままのアリスの腕を掴むと、さっと走り出した。慌ててそれに続いて足を早める。
「……えっ? ゴトフリー?」
「ごめん、アリス。俺は一応戦闘職だから、よっぽどのことじゃないと一般人に手を出したらダメなんだ。これは完全に向こうが悪いんだけど、見つかったら事情聴取とかに時間かかるから」
先程の状況に至った経緯を怒るでもなく、無理のない速度で走りながら、悪戯を見つかった子供のような顔で笑いかける彼はこの世界でたった一人だけ居るアリスだけの竜騎士だ。
そのことが本当に嬉しくて、ときめく鼓動を抑えられなかった。