【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズ】
リリアは言葉を失ってしまっているアリスの隣で、無神経な彼女の言動を抗議した。
「あら、ごめんなさい。まぁ、でももう私たちは終わったことだし、別に構わないでしょ。今付き合っているのは貴方なんだから」
高くてよく通る声でそう言うから、食堂の周りがざわざわとした騒めきに包まれる。恋愛絡みの女同士の喧嘩だと思っているのか、面白がるような視線も集まった。
突然のゴトフリーの元カノの来襲に頭が真っ白になってしまって、アリスは何か言いたいけれど、頭の中が渦巻いて何も出てこない。しばらくそんな様子を見て、嘲笑うようにキャサリンは続けた。
「話せば面白いし女の子をとっても大事にするんだけど、嫉妬深いし貴方も大変よね? そうね、頭の良い文官さんだから、お堅い話ばかりしているのかしら。私と付き合っている時は……」
「それこそ、貴方に何の関係もないんじゃないですか。まるで別れた男に未練あるみたいで見苦しいですよ」
親友を傷つけるためだけに放たれる言葉を遮って、リリアはアリスを庇うように立ち上がった。そんなリリアと睨み合ってから、ふんと息をついてキャサリンは目を眇めた。
「あら、ごめんなさい。まぁ、でももう私たちは終わったことだし、別に構わないでしょ。今付き合っているのは貴方なんだから」
高くてよく通る声でそう言うから、食堂の周りがざわざわとした騒めきに包まれる。恋愛絡みの女同士の喧嘩だと思っているのか、面白がるような視線も集まった。
突然のゴトフリーの元カノの来襲に頭が真っ白になってしまって、アリスは何か言いたいけれど、頭の中が渦巻いて何も出てこない。しばらくそんな様子を見て、嘲笑うようにキャサリンは続けた。
「話せば面白いし女の子をとっても大事にするんだけど、嫉妬深いし貴方も大変よね? そうね、頭の良い文官さんだから、お堅い話ばかりしているのかしら。私と付き合っている時は……」
「それこそ、貴方に何の関係もないんじゃないですか。まるで別れた男に未練あるみたいで見苦しいですよ」
親友を傷つけるためだけに放たれる言葉を遮って、リリアはアリスを庇うように立ち上がった。そんなリリアと睨み合ってから、ふんと息をついてキャサリンは目を眇めた。