素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
 これって何て言えば良いんだっけ。あまりに身近にない存在だから、その名前を口に出したこともないし、ましてや好きな男の人の前で言うべき言葉じゃない気もする。

「やっ……もう、意地悪しないでよ」

「俺、こういう時に好きな子に意地悪したい病気なんだよ。そうやって恥ずかしがってるアリスまじかわいい……そうだね、これはちょっと言いにくいかもしれないから、俺がお手本言うね……ゴトフリーのちんこ触りたいし舐めたいって、言って。アリス」

 そう言った彼はすごく嬉しそうだ。そんな恥ずかしい言葉言ったこともないし、これから生きていく上で言う予定もなかった。口籠ってしまったアリスを見る彼は余裕な表情だ。でも言わなければ、きっとアリスがしたいことはさせてくれないし、この時間は終わらない。

 たっぷり時間を置いた上でアリスはようやく決心して口にした。

「……ゴトフリーの、ち。ちんこ触りたい」

 赤くなって早口で言ったアリスにゴトフリーは耳元で言った。

「舐めたくはないの? この前はいっぱい舐めてくれたよね? 俺、またしてくれるかと思ってすごく期待してたのに残念だな」

「舐めたい!」
< 184 / 292 >

この作品をシェア

pagetop