素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
 じっと視線を絡ませたまま、そう言った。間近に居るゴトフリーはこくんと息を飲むと、顔を傾けてアリスの耳に噛み付くようにして愛撫をはじめた。全体を喰むように舐め上げて興奮している吐息を流し込んだ。彼が自分に興奮してくれていると思うとアリスは喜びを隠せなかった。

「んっ……ああ、気持ち良い……」

 恍惚とした息を、吐き出した。耳がこんなに感じる部位だなんて、アリスは生まれて初めて知った。ゴトフリーの熱い舌が自分の耳をゆるゆると舐め上げる度に、体の奥にある快感の熾火は燃え上がっていくようだった。そして、続けるように首筋を舐めてくるから、そのねっとりとした舌の動きをもっと感じたくてアリスは目を閉じた。

 ずっと憧れていた彼との夜は、まだはじまったばっかりだった。

 さっき手を繋いだ時に硬いと感じた手のひらが、下着の上から胸の上を彷徨いはじめた。彼が揉み上げている内に、もっともっと触って欲しくてたまらなくなった。首筋を何度も何度も舐め上げている隙に、彼は器用に胸の先を探り当てると、下着をずらして二本の指で擦り上げた。

「ひゃんっ……」
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