素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
「アリス……大丈夫? ごめんね。なんか今までにない状況だから楽しんでしまった」

 そう言うと一度引き抜いてから優しくアリスを仰向けにして、ゆっくりと足を開くとぐちゅっと音をさせてまた入り込んできた。その強い刺激にアリスが目を開くと、上半身を倒した彼が間近にまで迫ってきていた。

「やっぱりこうやってアリスの顔見ながらする方が俺は好きかもしれない……でも、たまにはバックも良いよね」

 そうやって一人ごちると、今度は激しく前後に動き始めた。甘い喘ぎ声を上げながら自分にすがりついてくるアリスをつよく抱きしめると、何度か身震いをして出した。そういう時の彼は触られたくないのを知っているアリスは慌てて背中に回していた手を下げる。

「……っ……アリス、ありがとう。気持ち良かった……いっぱい疲れさせてごめんね」

 そう言って優しく頬にキスをしてくれた。彼の紺色の目に、切なげな祈るような光が灯ることは最近少なくなってきたのを感じて、それが嬉しくて微笑むと、ゆっくりと目を閉じた。
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