【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズ】
 強い憧れにも似ていた彼への思いは一緒に過ごすごとに変化してきていた。その姿を一瞬見るだけで一日中浮かれていた気分が続いていた時期もあったけれど、今ではどんどん貪欲になってきていて、出来れば毎日でも、寝ている時にもずっとずっと一緒に居たかった。

 近い将来、彼の家でその帰りを待って、一緒のベッドで眠る日も多くなるだろう。

 不器用な自分達の間にはまだまだ問題があるかもしれないけれど、この彼とだったら頭を悩ませてそれを解決できるように懸命に頑張りたいと思えた。そうして二人で過ごしていっていつか、ちいさな命を授かり、可愛い緑竜のアレックに乗ってここに来ることもあるだろう。そんな未来はすぐそこまで来ている事を感じて、今までの人生にない大きな幸せを感じていた。
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