素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
「ぼろい仕事だった。売る前に俺たちも楽しんでも良いなんて、良い依頼主だしな」
「……あれは竜騎士の一人の恋人らしいぞ。なるべく手を出さない方が良いんじゃないのか。あいつらが一騎当千と呼ばれているのは伊達じゃないんだ」
「もう攫ってしまったんだから、今更だろう。流石の竜騎士様が選んだ女だ。顔も可愛かったし体も良さそうだ。久々に良い思いが出来るな」
げらげらといくつもの不快な笑い声が、古い教会に響く。漏れ聞こえてくる言葉に体の震えが止まらなくなった。この人達が自分をどうするつもりなのか、さっき想像した通りだった。それも、ゴトフリーのことも知っているなんて……どういうことだろう。自分のことを攫ってと頼んだ誰かが居ることを感じて、背筋が寒くなった。
(アレック……アレック……お願い。私きっともうすぐ……どこかに売られちゃうから、ゴトフリーに大好きだよって伝えて)
横たわったまま泣いているアリスは、顔を流れていく涙を感じた。もう会えなくなってしまうかもしれないけれど、どうしても、今それだけは大好きなあの人に伝えたかった。
「……あれは竜騎士の一人の恋人らしいぞ。なるべく手を出さない方が良いんじゃないのか。あいつらが一騎当千と呼ばれているのは伊達じゃないんだ」
「もう攫ってしまったんだから、今更だろう。流石の竜騎士様が選んだ女だ。顔も可愛かったし体も良さそうだ。久々に良い思いが出来るな」
げらげらといくつもの不快な笑い声が、古い教会に響く。漏れ聞こえてくる言葉に体の震えが止まらなくなった。この人達が自分をどうするつもりなのか、さっき想像した通りだった。それも、ゴトフリーのことも知っているなんて……どういうことだろう。自分のことを攫ってと頼んだ誰かが居ることを感じて、背筋が寒くなった。
(アレック……アレック……お願い。私きっともうすぐ……どこかに売られちゃうから、ゴトフリーに大好きだよって伝えて)
横たわったまま泣いているアリスは、顔を流れていく涙を感じた。もう会えなくなってしまうかもしれないけれど、どうしても、今それだけは大好きなあの人に伝えたかった。