素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
 組み敷いたアリスを何度か絶頂の渦に叩き込んだ後でゴトフリーは楽しそうに言った。この長かった甘い責苦がようやく終わる、とほっと息を吐いたその時に彼は信じられないことを言い出した。

「そんな残念そうな顔しなくても、大丈夫だよ。君がまだしたいのなら、すぐに復活するから。伝説の抜かずの三発やってみる?」

 その言葉を聞いてぶんぶんと首を横に振ったアリスに、にやっとした悪い笑顔を返してゴトフリーは動きを今までにないほど激しくして、その後に体を何度か跳ねさせた。

 驚いたアリスが彼の背中を触ろうとするその手を取って優しく掴んだまま、息を整えてから隣に体を横たえた。

「俺いってる時は触られたくないんだ。今度から覚えておいてね。アリス」

 柔らかく微笑むゴトフリーの顔が近づいてくるのを感じながら、突然やってきた強い睡魔に抗えなくてアリスは目を閉じた。

(何言ってるの。今度って……今度なんてないんだってば……)

 そう言おうとしたはずなのに、襲ってくる深く深く潜っていくようなうねりの中に意識を委ねた。
< 33 / 292 >

この作品をシェア

pagetop