【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズ】
こくん、と頷いたアリスは泣きそうになった。ノットとはそんな関係どころか、付き合ってもいないし、なんなら食事にも行ったこともない。そんな言葉を使う以前の問題だった。
「そっか、そっか……えっと、ちょっと順番が逆になっちゃったんだけど、アリス俺と付き合おう」
「え?」
その言葉が信じられなくて、アリスは目を瞬いた。
「もちろん段階を踏んで、とは思っていたんだけど、君をその不安にさせたくないし、その……」
これ以上なんと言えば良いかわからない、と言いたげなゴトフリーにアリスはじわじわと怒りが湧いてきた。
きっと彼は今までアリスのことを処女だなんて思っていなくて、思いがけず若い女の子の純潔を奪ってしまったから、好きでもないのに責任を感じて付き合おうなんて言い出したんだ。だってそんなことが噂になったら高潔であるはずの竜騎士なんて目も当てられない。
その結論に自分勝手に到達したアリスは涙目で言った。
「……出てって」
絞り出すようなその声にゴトフリーはぽかんとした顔をしてから、自分が言葉足らずだったと察したのか、慌てて言葉を重ねようとした。
「そっか、そっか……えっと、ちょっと順番が逆になっちゃったんだけど、アリス俺と付き合おう」
「え?」
その言葉が信じられなくて、アリスは目を瞬いた。
「もちろん段階を踏んで、とは思っていたんだけど、君をその不安にさせたくないし、その……」
これ以上なんと言えば良いかわからない、と言いたげなゴトフリーにアリスはじわじわと怒りが湧いてきた。
きっと彼は今までアリスのことを処女だなんて思っていなくて、思いがけず若い女の子の純潔を奪ってしまったから、好きでもないのに責任を感じて付き合おうなんて言い出したんだ。だってそんなことが噂になったら高潔であるはずの竜騎士なんて目も当てられない。
その結論に自分勝手に到達したアリスは涙目で言った。
「……出てって」
絞り出すようなその声にゴトフリーはぽかんとした顔をしてから、自分が言葉足らずだったと察したのか、慌てて言葉を重ねようとした。