素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
会えないからといって、眠っているという彼の、どうしてもすこしでも近くに居たくて、この場所から離れる勇気も出せない。こんな自分が情けなくて、バカみたいで、すごくみじめだった。
「泣いている女の子を一人で放っておくような教育は受けてないんだ……ゆっくりで良いから、何があったか話してみて」
泣きながらひどい拒絶の言葉を投げかけたにも関わらず、ブレンダンは優しく語りかけてくれた。
きっとこういう人なら、こういう女性の機微に長けた人なら、大事な時に心にもないことを言ってしまうアリスのような子の気持ちも先回りして、言いたいことを先に察してくれるだろう。
でもそれじゃ駄目なのだ。アリスが好きなのは優しいくせに見当違いなこともする、どこか不器用なゴトフリーだ。
素直になれないアリスの心の中の葛藤なんて、きっと何も分かっていないし、気がついてもいないだろう。
でも、あの人だけが好きなのだ。
何回も何回も彼が言ってくれた「付き合って欲しい」という言葉のどれかに肯定の言葉を返していれば、今、会うことも出来たのに。
「泣いている女の子を一人で放っておくような教育は受けてないんだ……ゆっくりで良いから、何があったか話してみて」
泣きながらひどい拒絶の言葉を投げかけたにも関わらず、ブレンダンは優しく語りかけてくれた。
きっとこういう人なら、こういう女性の機微に長けた人なら、大事な時に心にもないことを言ってしまうアリスのような子の気持ちも先回りして、言いたいことを先に察してくれるだろう。
でもそれじゃ駄目なのだ。アリスが好きなのは優しいくせに見当違いなこともする、どこか不器用なゴトフリーだ。
素直になれないアリスの心の中の葛藤なんて、きっと何も分かっていないし、気がついてもいないだろう。
でも、あの人だけが好きなのだ。
何回も何回も彼が言ってくれた「付き合って欲しい」という言葉のどれかに肯定の言葉を返していれば、今、会うことも出来たのに。